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借り換え

【固定vs変動】住宅ローンを固定から変動へ変更するメリットとリスクを現役銀行員が徹底解説

住宅ローンの金利を変動金利へ変更したいと考えているけど、リスクが気になっている人も多いです。固定金利は返済期間中、金利が変わらないのに対し、変動金利は定期的に金利を見直すため、返済額も変動する可能性があります。

固定金利から変動金利に切り替えることで、金利が下がれば月々の返済額を減らせる可能性があります。しかし、金利上昇のリスクも伴うのでどちらが良いとは言い切れません。金利の動向を見極め、自分の返済計画やライフプランを考慮したうえで、慎重に判断することが大切です。

はじめ
はじめ

変動金利への借り換えをするなら、金利上昇リスクに備えておくことを考えましょう。

この記事では、住宅ローンの固定金利と変動金利の違いを解説します。変動金利への変更するメリット・デメリット、ポイントについても詳しく紹介します。固定金利と変動金利のどちらが自分の返済プランにあっているのかを改めて確認してみましょう。

記事を書いている人

  • 銀行で住宅ローン業務を担当
  • 不動産会社で7年間の営業経験
  • マイホームの購入を検討するお客様を1,000名以上担当
  • 宅地建物取引士取得
  • 詳細は『プロフィールへ』
はじめ
銀行での住宅ローン業務経験をもとに解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

住宅ローンの金利を固定から変動に変更するメリット

住宅ローンの金利を固定から変動に変更するメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • 金利が低くなり返済負担が軽減される
  • 充実した団体信用生命保険に加入できる

現在の住宅ローンよりも有利な条件へ変更ができるなら、一度検討をしてみましょう。

金利が低くなり返済負担が軽減される

現在の住宅ローンは固定金利よりも変動金利の方が低金利のため、返済負担を軽減することができます。具体的にどのくらい軽減できるのかを確認してみましょう。

借り換え前借り換え後(0.4%)借り換え後(0.7%)
ローン残高2,000万円2,000万円2,000万円
借入金利1.0%0.4%0.7%
返済期間25年25年25年
毎月返済額7万5,374円7万0,066円7万2,689円
総返済額2,261万2,200円2,101万9,800円2,180万6,700円
諸費用66万円66万円
借り換え効果93万2,400円14万5,500円
三井住友銀行(借り換えシミュレーション)にて計算

上記のように、金利差が大きいほど軽減効果は大きくなりますので、借り換えを検討する際は金利差をしっかり確認しましょう。

充実した団体信用生命保険に加入できる

住宅ローンの借り換えをすると、借り換え先の団体信用生命保険(団信)に新たに加入します。

借り換え時に保障の手厚い団信に加入すれば、万が一の事態にも備えられます。

最近の住宅ローンは、一般的な死亡時に住宅ローンが完済される団信に加えて、所定のがんと診断されることで住宅ローンが完済される「がん団信」や、さらに保障範囲の広い団信もあります。

はじめ
はじめ

住宅ローンは金利だけでなく、団信の内容も比較して借り換えを検討しましょう。

≫【銀行員がわかりやすく解説】住宅ローンの団体信用生命保険はどこまでつける?

住宅ローンの金利を固定から変動に変更するデメリット

住宅ローンの金利タイプを固定から変動に変更する際は、以下のようなデメリットに注意が必要です。

  • 金利上昇リスクがある
  • 将来的な返済額が確定しない

固定金利ではあまり考慮する必要のなかった「金利上昇リスク」についてしっかりと理解をしておきましょう。

金利上昇リスクがある

住宅ローンの変動金利は半年に1度金利の見直しがあるので、返済期間中に金利が上昇し返済額が増える可能性があります

はじめ
はじめ

2023年3月にマイナス金利の解除が決定してから、変動金利が上昇している銀行も出てきています。

せっかく低金利の変動金利へ変更しても、金利上昇が継続して返済が苦しくなってしまうと変更した意味がありません。

金利上昇した場合でも返済ができるように、必ず金利上昇への対策を考えておきましょう

将来的な返済額が確定しない

変動金利では、1年後、3年後、5年後の返済額を的確に予測するのは困難です。変動金利は日銀の政策の影響が大きいですが、日銀としては利上げする方針をとっています。

しかし、「いつ」「どのくらい」金利が上昇するのかを予測するのはプロでも不可能です。

はじめ
はじめ

住宅ローンは数十年かけて返済をするので、将来的な金利予想は不可能です。

将来的な金利予測をするのではなく、金利上昇しても返済ができる対策をしっかり考えることが大切です。

変動金利へ借り換えるためのチェックポイント

住宅ローンの金利タイプを固定から変動に変更する際は、以下のようなポイントをチェックしましょう。

  • 借り換えによっていくらお得になるか
  • 繰上返済できる資金を用意できるか

金利タイプの変更は、一度決めたら簡単に元に戻せるものではありません。中長期的な視点から、慎重に判断することが何より重要です。

借り換えによっていくらお得になるか

現在の住宅ローンから借り換えることによって、いくらお得になるのかをしっかりとシミュレーションしておきましょう。

また、借り換えには諸費用がかかりますので、金利が下がっても諸費用を踏まえたら思ったよりお得にならないこともあります。

以下の条件に該当するなら、住宅ローンの借り換えによってお得になる可能性が高いので目安にしてみてください。

住宅ローン借り換えで得する条件

  • 借り換え前後で金利0.3%以上の差がでる
  • 住宅ローン残高が1,000万円以上ある
  • 残りの返済期間が10年以上ある

≫住宅ローン借り換えで得する条件を現役銀行員がこっそり教えます!

繰上返済できる資金を用意できるか

変動金利へ借り換えるなら、金利上昇リスクへの対策が必須です。

はじめ
はじめ

繰上返済することが金利上昇リスクへの対策として一番有効です。

借り換えによって毎月の返済額が抑えられても、娯楽費などが増えてしまうと万が一の金利上昇時に返済が苦しくなってしまいます。

金利上昇時に返済が苦しくならないために軽減した返済額以上のお金を毎月貯金に回すことをおすすめします。

≫住宅ローンの繰上返済をしてはいけない3つの大きな理由と後悔しない3つのポイント

まとめ

住宅ローンの金利タイプを固定から変動に切り替える一番のメリットは、金利を引き下げられることです。金利が下がれば、月々の返済額を減らせて家計にゆとりがでます。ただし、金利上昇リスクは避けられません。将来的な金利を的確に予測することは難しく、見誤れば返済負担が重くなるおそれがあります。

はじめ
はじめ

変動金利へ借り換えるなら、金利上昇リスクへの対策は必ず行いましょう。

そのためには、繰上返済ができる資金を少しずつでも用意するのが有効です。今の生活だけでなく長期的なライフプランを踏まえて計画的に住宅ローンとは向き合いましょう。

この記事の内容が難しいと感じる場合は、専門家に相談し、シミュレーションを重ねることも検討してください。最良の選択は人それぞれ異なります。自身のライフプランに照らし、納得のいく選択をしましょう。
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  • この記事を書いた人

はじめ

住宅ローンの考え方や知識を発信/不動産営業経験、銀行で住宅ローンを扱っています/不動産会社も銀行も住宅ローンの正しい組み方は教えてくれません!/マイホームをこれから検討する方、既に購入した方にも役立つ情報をお伝えします

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